【教育学】

教員養成

教育学を学び、よい授業ができる能力を高めよう

髙木啓先生

 

千葉大学

教育学部 学校教員養成課程(教育学研究科 学校教育学専攻)

 

 出会いの一冊

「教育学」ってどんなもの?

小川佳万、三時眞貴子(協同出版)

高校生向けに書かれた、数少ない教育学の本のうちの一冊です。私自身が教育学部に進んだのは、「教員になるんだったら、教育学部かな」くらいの気持ちからで、教育学という学問領域があることもよくわかっていない状態でした。

 

しかしながら、実際に教育学部に入って授業を受けたり友だちと話したりして教育学と出会うと、その幅広さや奥深さに驚きました。本書はそんな教育学の入口を覗ける一冊だと思います。

 


 こんな研究で世界を変えよう!

教育学を学び、よい授業ができる能力を高めよう

良い先生の条件の一つ「授業ができる能力」

教育学部は、“良い”先生を育てるための学部です。“良い”先生とはどんな先生なのでしょうか。いろいろな答えが考えられますが、その一つに「授業ができること」があることは間違いないでしょう。研究テーマのなかにある「授業実践コンピテンシー」とは「授業ができる能力」という意味です。

 

授業の上手い先生の真似をすれば良いのか

 

では、どうすれば「授業実践コンピテンシー」は高まるのでしょうか。授業の上手い先生の真似をすれば良いのでしょうか。何度も練習すれば良いのでしょうか。そういう側面もなくはないのでしょうが、教育学を教える側からすれば、教育学を学ぶということも、その方策の一つになって欲しいと願っています。研究テーマのなかにある「教育学コンテンツ」というのは「教育学の内容」という意味です。

 

教育学で授業実践コンピテンシーは学べるのか

 

しかし、現実には「教育学を学べば授業ができるようになる」といったように、「授業実践コンピテンシー」と「教育学コンテンツ」がリンクしているとは残念ながら言えません。

 

そこで、この研究課題は、「授業実践コンピテンシー」の視点から見るとどのような「教育学コンテンツ」が必要だと言えるのか、またある「教育学コンテンツ」からどのような「授業実践コンピテンシー」を学ぶことができるのか、を考えてみようというものです。

 

 先生の専門テーマ<科研費のテーマ>を覗いてみると

「教員養成における授業実践コンピテンシーと教育学コンテンツの結合」

詳しくはこちら

 

 どこで学べる?

「教育学」学べる大学・研究者はこちら(※みらいぶっくへ)

 

その領域カテゴリーはこちら↓

21.教育・心理」の「86.教育学、教育行政学、教育社会学」

 


 もっと先生の研究・研究室を見てみよう
 先輩にはこんな人がいる ~就職

◆主な業職種

 

(1) 小・中学校、高等学校の教員

(2) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等

 

 先生の学部・学科は?

千葉大学教育学部の強みは、多様性があることだと感じています。学部内でも小中学校教諭から養護教諭まで多くの課程がありますし、同じキャンパス内には文学部や理学部など様々な学部があります。このような多くの人と出会える環境は、多くの人との協働が求められ、多種多様な仕事を行う教員になった時に、とても有効だと思います。

 

また、グローバル化社会への対応にも力を入れていて、多様性をまた別の視点から実感するのに有用なのではないかと思います。

 

 中高生におすすめ ~世界は広いし学びは深い

先生はえらい

内田樹(ちくまプリマー新書)

高校生時代に読めば、「学ぶ」という営みが、まるで変わって見えるようになると思います。



友だち幻想 人と人の<つながり>を考える

菅野仁(ちくまプリマー新書)

友だちについてのみならず、様々な「~あるべき」から解放する視点を与えてくれると思います。



きっと、うまくいく(映画)

ラージクマール・ヒラニ(監督)

2009年公開のインド映画なので「最近の」ではないかもしれません。主演のアーミル・カーンが関わった映画はいずれもお薦めですが、その中で「教育」を扱っている本作を挙げておきます。

 


 先生に一問一答

Q1.一番聴いている音楽アーティストは?

さだまさしさんが好きですが、「一番のお気に入り」はその時々によって変わります。この文章を書いている「今」では、詩ならば『勇気を出して』、曲ならば『家路』です。

 

Q2.大学時代の部活・サークルは?

幽霊・短期間も含めたら7つ入っていました。最も活発に活動したのは環境系のサークルで、いろんなプロジェクトをしました。

 

Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?

日本気象協会での夜勤。あと、昭和の時代には定番だったのかもしれませんが、新聞配達。特に冬、毎朝4時に起きるのは辛かったです。

 

Q4.会ってみたい有名人は?

会ってみたかった有名人なら、漫画家の藤子・F・不二雄先生。